子どもだって別れは辛いの。子どもにとって別れとは~子どものグリーフ(大切な人を失った子ども)~①

人は生きていく中でさまざまなものを失う体験をしながら生きています。

愛する人を失う、仕事を失う、立場を失う、家を失う、お気に入りの物を失う、

自己や病気などで身体の一部を失うなど、

心・身体・物を問わずいろいろな出来事や体験を通して何かを失う体験をしています。

このさまざまな何かを失うこと(喪失)は、

人の心に悲しみ、傷つき、痛み、怒りなどといったあらゆる感情を

生じさせることになります。

それは、子どもも一緒です。

たとえどんな幼い子どもも大切な人との別れを繰り返し

その中で、さまざまな体験をして成長しています。

身近で大切な人との別れによる喪失や悲嘆については、

近年関心が寄せられてそのような体験をしている方への

理解やサポートの大切さも語られるようになりました。

しかし、子どもの喪失体験や悲嘆についての理解や支援は、

まだまだ十分といえないのが現状なんです。

🍒 子どもにとって別れとはどんなもの

親やきょうだいなどの家族との別れは、子どもにとってさまざまな喪失体験となります。

たとえどんな幼い子どもであっても大切な人との別れは、

子どもにさまざまな思いや感情をもたらします。

年齢によってはその表現は、

泣く、悲しみという表現で現れるとは限らなく、

何事もなかったように振る舞ったり、いつもより元気なようにさえ見えることもあります。

どんな年齢の子どもでもみんな、直面した問題には、

何だかの形で向き合っています。

▲親・きょうだい・祖父母などの家族との別れ

▲友だち、学校の先生、近所の人など子どもにとって身近で大好きだった人との別れ

▲子どもが大事にしていたペットとの別れ

その他に大切なものが壊れた、失くしたなど

人との別れ以外のことも広い意味では

子どもにとって大きな喪失の体験になります。

・病気

子ども自身が病気になり、時には死をむかえることもあります。

子どもにとっても大きな問題です。

一方で残されるきょうだいが兄・姉・弟・妹との別れを体験するということは、

大きな喪失と悲しみを体験する場になるんです。

残されたきょうだいの年齢によっては、

きょうだいの病気、入院に対して複雑な思いを抱えている場合があります。

例えば、その死が自分がきょうだいをいじめたせいであるなどのように

自分のせいで相手が死んでしまったととらえることも

幼い年齢では少なくないのです。

きょうだいの死に直面したとき後悔や自責のおもいが複雑に絡むことがあります。

・不慮の事故

わが国では、1~19歳までの年齢の死亡原因の1位は、

交通事故・溺死・溺水などの事故によるものです。

子ども自身が、事故が原因で命を亡くしていると同時に、

事故できょうだいを失う子どもたちも多くいるということです。

事故による死別は、ある日突然起きることが大きな特徴です。

・自殺

最近、いじめが原因で友だちなど自殺で亡くなったりすることは、

大きな問題になっています。

また、年齢別でみた死亡原因で、20~39歳までのは、1位を占めています。

親・きょうだい、知り合いを自死で亡くす子どもたちも決して少なくないのです。

・離婚

年々離婚率は、増加する傾向にあります。

子どもは、両親が離婚ともなれば現代社会のなかでは母親、父親のいずれかと

別れて暮らすことになります。

離婚問題も、死の問題と同様に子どもに多くが伝えられないまま、

父親または母親と別れて暮らすことを余儀亡くされている場合があります。

死別のときと同様に、子どもに説明をされないことが、

自分のせいでこうなってしまったのではと考えたり、

自分の存在そのものが脅かされる思いを子どもにももたらすことがあります。

このような別れも子どもにとっては一つの喪失体験です。


・災害、事件

地震、台風など多くの災害が起こっています。

災害では、多くの方の命が失われ、親などの身内をな亡くした多くの子どもたちもいます。

災害での喪失、悲暵は突然に起こります。

大切な人を失うだけでなく、時には住居、環境など多くの物を同時に失う。

また、恐怖の体験として心に刻まれるという非常に複雑な様相を示すため、

心が癒されるためには長い時間がかかります。

事件などに巻き込まれて突然大切な人を失うということも、

同様に複雑な様相を示し受け入れがたい出来事になります。

・引っ越し、転校などによる別れ……

子どもにとっては、このような別れも大切な人やものとの

別れとなり喪失体験として心に刻まれます。

子どもが親しい人や身近な人を失うことは、

多くの理由や原因があり、子どもたちが生きていく中で

さまざまな出会いと同時に子ども自身が別れを体験することは少なくないのです。

子どもたちは、日常生活の中でさまざまな喪失に出会います。

特に死別など一生の別れとなる問題には、大人でも大変な悲しみを抱え、

癒されるには多くの時間とサポートを必要とします。

子どもは、年齢によっては言語化できないため、

その喪失や悲しみの思いを十分に誰かと分かち合えないまま過ぎていくことがあります。

そのことに気づいて一緒に過ごすことが大切になります。

次回は、

年齢ごとの子どものものの考え方の特徴と理解についてお話ししたいと思います。

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