チャイルド・マルトリートメントとは(不適切な養育)~DVが子どもの脳に与える影響は~

子どもへの虐待は脳を萎縮させ、学習意欲の低下やうつ病などの原因になるんです。

夫婦喧嘩など、子ども自身に向けられた暴言や暴力でなくても、

ストレスホルモンによって脳神経の発達が阻害されることが分かってきました。

児童虐待防止法の「虐待の定義」には、

「児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力」と書かれています。

なので、子どもの前での繰り広げられる激しい夫婦げんかは「児童虐待」になります。

ということは、

「チャイルド・マルトリーメント(不適切な養育)」によって

子どもの脳に悪影響が及んだとき、

生来的な要因で起こると考えられてきた学習意欲の低下や非行、

うつ病や摂食障害、統合失調症などの病を引き起こす、

または、悪化させることが明らかになっているのです。

〇 「チャイルド・マルトリーメント(不適切な養育)」とは

maltreatment(マルトリーメント)とは、

mal(悪い)とtretment(扱い)が組み合わさった単語で、

前述のとおり、「不適切な養育」と訳される。

「虐待」とほぼ同義ですが、

子どもの健全な成長・発達を阻む行為をすべて含んだ呼称で、

大人の側に加害の意図があるか否かにかかわらず、

子どもに目立った傷や性疾患がみられなくても、

行為そのものが不適切だったらすべて「マルトリーメント(不適切な養育)」となります。

子どもと接する中では、マルトリーメント(不適切な養育)」がない家庭は存在しないのです。

親になった瞬間から完璧な親子関係を築いている人はないです。

トライ&エラーを繰り返しながら、

徐々に子どもの信頼を得ることができるようになるのです。

子育てに懸命になるがあまり、

知らず知らずのうちに子どもの心を傷つける行為をしている場合があるのです。

強度と頻度が増したときに子どもの脳は確実に破壊していくのです。

この事実を見逃してはいけないのです。

〇 なんでDV目撃で視覚野は萎縮するの?

子ども時代にDVを目撃して育った人は、脳の一部で、

夢や単語の認知などに関係した「舌状回(ぜつじょうかい)」と呼ばれる部分の容積が

正常な脳と比べ、平均しておよそ6%萎縮していた。

これは、無意識下の適応とも考えられ生き延びるために、脳はその形を自ら変えるのです。

視覚野が萎縮すると会話をする相手の表情が読み取れなくなり、

コミュニケーションがとるさいに支障が出てしまうのです。

これは、子どもにとっては大問題になりますよね。

子ども自身に向けられた暴言や暴力でなくても、

激しいいさかいを見ることによって、

体内にストレスホルモンが分泌され、脳神経の発達が阻害されるのです。

子どもにとって大切な存在である両親が目の前で言い争っている。

夫婦喧嘩と侮るなかれ、こんな状況が継続される場合、

子どもを一刻も早く救い出して

安心して暮らせる環境を整える必要があります。

〇 加害親との同居や面会は避けたほうがいいの?

夫婦間のDVの問題では、親が単身になればDVもなくなるのだから

加害側の親と子どもを同居させたり、面会させたりしてよいのでは?

と考える人もいると思いますが

配偶者に対してDVを行う人は、

子どもへのマルトリーメントを行う傾向が強いため

暴力の対象が配偶者から子どもへのと移る可能性が高いのです。

子どもへのマルトリーメントなくても、

加害親との生活や面会が子どもにとっては新たなストレスになる可能性があります。

フラシュバックも起こりやすくなり、

その結果、子どもに再び身体的・心理的不安が生じ、

脳の発達を阻害ことにつながることを見逃してはいけない。

加害側の親と対面することで、被害を受けていた親の方が精神的に不安定になり、

それが子どもに影響を与えてしまうというリスクも考えられるのです。


〇 必要な親のサポート

幼いころに受け継いだマルトリーメントは、

脳の成長が著しい時期であるのでさらに深刻なダメージを

脳に与えて、その後、長期にわたっていきます。

親もまた幼少時代、不適切な養育環境を必死に生きぬいてきた

被害者の可能性があり、マルトリーメントの連鎖を断ち切る必要があります。

こういった親たちに対して、「子どもだった過去」「親になった現在」に至るまでの経緯、

被害者から加害者へと変わらざるを得なかった道筋や

現在の心のありようについて理解していく必要があります。

親の状況を改善して必要があれば治療を行うといった養育者支援が

結果として子どもの健やかな成長・発達につながります。


〇 子どもを守るのは大人

マルトリーメントは、「特殊な人たちが」「特殊な環境で」行われている

「非日常的な出来事」ではないのでです。

日常のなかでも存在して、習慣化されていることも多いのです。

子どもが不必要な傷つきで、

その人生を台無しにすることがないように子どもを守るのは、

すべての大人の仕事だと思います。

DVは、DV被害者だけの問題ではなくてそれを目撃した子どもに

とても影響し脳が破損してしまいます。

DV=児童虐待につながることになります。

子どもを守るのは、すべてのまわりの大人の仕事になります。

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