前回、アダルトチルドレンとは何かということをお話ししました。
機能不全家庭に育ち、子どもは十分に守られず、十分な愛情を受けず、
十分な教育を受けないまま成長した結果、
成人してからも人や社会に上手に馴染めなかったり、
子ども時代に心的外傷に苦しみ続けるのです。
今日は、具体的に何が問題なのか、お話ししたいと思います。
🌻 アダルトチルドレンは何が問題なの?
自分一人で生きていけない子どもにとって、
「親」や「家庭」の存在は非常に大きいものなんです。
親がいなければ未熟な子どもは一人では生きていけず、
子どもにとって親は絶対的な存在なのです。
親は子どもに対して「無償の(見返りを求めない)愛」を持って接します。
子どもは、いつでも親に愛してくれることで自尊心を持ち、
親に理解されることで自分の考えや意見を主張できるようになるんです。
機能不全家庭では、親は子どもに対して「条件付きの愛」を持っていたり、
最悪の場合は親からの「愛」がなかったりするのです。
親の意向に沿わなければ虐待、暴力が行われることもあります。
大人に力で敵わない子どもは、親に従う他なく
「親に愛されるためには、どうすればいいのか」と考えざるを得ないです。
親に愛されなければ生きていけないわけなので、
親の愛を受けるため、親に嫌われないため、子どもは必死になります。
機能不全家庭では、親から愛を与えられる愛は無償ではなく、有償なのです。
そのため子どもは、親に気に入られるように振る舞い、親の怒りに触れないように過ごすようになります。
機能不全家庭にいる子どもは、自分の欲求を無理矢理抑え、親中心の世界で生きていきます。
そこには、自分はないのです。
自分一人で生きていく力のない子どもは、自分を消して親に合わせるしかないのです。
自分に価値など感じられず、自分の考えなど持てなくなっていきます。
子どものころからこの状態が続けば、大人になってからもこの習慣続いていき、
・自分の感情が分からない
・自分の意見がない
・常に虚しさを感じてしまう
・自分には価値がないと思ってしまう。自分が嫌い。
・完璧を求めすぎて苦しむ
・相手との距離感がうまく取れない(すぐ依存したり、なかなか友だちになれなかったり)
・常に相手の顔色をうかがってしまう
・損得で人を判断してしまう
・人に自分のことをさらけ出せない
・幸せだと罪悪感を感じてしまう
・寂しさを埋めるため、何かに依存しやすい
など様々な弊害が出てしまうのです。
他に、精神的に無理をし続けている状態のため、
二次的にうつ病やパニック障害、パーソナリティ障害などの疾患にもかかりやすくなり、大きな問題となります。
いかがでしたか?
子どものころに受けた親からのよって弊害も出てきます。
過ぎ去った子どもの時代は、取り戻すことはできませんが
じっくりと時間をかけると必ず治ります。
次回は、治し方をお話ししたいと思います。
コメントを残す