アダルトチルドレン(AC)は、最近よくしられるようになった言葉です。
メディアでもよく取り上げられるようになり、それを見て「自分もアダルトチルドレンと思う」という人増えています。
中には、アダルトチルドレンの意味を誤解している人もいます。
「アダルトチルドレン」って一体どんな状態の人なのでしょうか?
⛵ アダルトチルドレンとは
機能不全家庭で育ったことによって、成人してからも心に傷を抱えている人のことをいいます。
子どもは、家庭を通して生きていくために必要な多くのことを学びます。
親から守られることで安心を感じて安定した心がつくられます。
親から無償の愛をうけ、人の温かみや優しさを知ります。
時には、厳しく教育を受けることで、ものごとの善悪のついて学びます。
「機能不全家庭」とは、正常な機能を果たしていない家庭のことをい言うのです。
具体的に
・夫婦仲が険悪など家庭問題を持つ家庭
・過保護、過干渉な家庭
・親が虐待をしている家庭
・アルコール依存症の親がいる家庭
などの家庭では機能が果たせず、機能不全家庭になる確率が高くなります。
家庭が十分な役割を果たしていないと子どもは十分に守られず、
十分な愛情を受けず、十分な教育を受けないまま成長してしまいます。
その結果、成人してからも人や社会に上手くなじめなかったり、
子ども時代の心的外傷に苦しみ続けることになります。
これがアダルトチルドレンなんです。
子ども時代に機能不全家庭に育ち、正常な成長過程を踏むことができなかったために、
成人してからもこころの傷を抱えている人をアダルトチルドレンと呼びます。
いくつかのタイプがあります。
1.優秀なヒーロータイプ
優秀ないい子になることで、親から評価されようとがんばってきたタイプです。
「良い結果を出せば褒められる」「悪い結果を出せばけなされる」という条件付きの愛を
与える家庭に多いタイプです。
「結果が良ければそれでいい」という考えになりやすく、「親から認めるため」
「家庭が穏やかになるため」にがんばっている点が問題です。
「頑張ることを辞めたら見捨てられる」という恐れを常に抱えています。
2. 問題児のスケープゴートタイプ
優等生タイプとは逆に、トラブルおこすことで自分の存在を主張しまいます。
自分が悪者になることで、家庭の問題をひとりで抱え込もうとしている一面もあります。
自分なんて価値がない、どうせ自分なんて必要とされていないという思いから不良になったりして問題を起こし続けることもあります。
その背景には「寂しい」「自分を分かってほしい」という気持ちがあります。
人に対して暴力的になったり、あるいは過度に依存しすぎたりと、
大人になってからも人間関係をうまく構築できなくなってしまいます。
3. 目立たないロストワンタイプ
目立たず、息をひそめていることで、家庭を刺激せずに過ごすタイプ。
おとなしく手がかからない子だと判断され放置されてしまうことが多く、
「自分は必要ない人間だ」と孤独感を強くなっていきます。
4. ピエロタイプ
おどけたり、わざとヘマをしたりして家庭の緊張を和らげようとするタイプ。
一見ムードメーカーにも見えますが、過度に空気を読みすぎたり、
自分を卑下しすぎたりする傾向があります。
辛くても悲しくても、家庭のためにピエロに徹した結果、
自分の本当の感情が分からなくなってしまうこともあります。
5. 世話焼きのケアテイカータイプ
親や兄弟の面倒を一生懸命見ることで家庭に問題が起きないようにがんばってきたタイプ。
献身的に見えますが、他者の世話をすることがすべてになってしまい、
自己主張がなかったり、自分は人生で何をしたいのかがよく分からなくなってしまいます。
家庭環境は、子どもにとって影響が大きいのです。
機能不全家庭に育ち、成人してからも子どもの頃の心に傷を抱えたままで、
人や社会に十分馴染めなくなってしまうのです。
次回は、アダルトチルドレンは、何が問題なのかお話ししたいと思います。
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